手のひら

手のひら

去年2月に極上のポップアルバム「虹色ハミング」を発売したmarbleだが、
1年も経たない内にそこから2枚のアルバムを発売。
一つは去年9月の愛情のこもった企画アルバム「ひだま~ぶる」、
そして今作、インディーズ時代の楽曲を集めた初期ベスト「手のひら」である。

自分は「芽生えドライブ」で彼女らを知ったので、インディーズ時代の音源に関しては知らなかった。
だからこそ、この「手のひら」は非常に新鮮だった。
 ちょっと驚いた。ロック色が強い。特に前半の流れに関しては完全にロックアルバムといっていいくらい。
後半からは今のmarbleに通ずるオーガニックなアコースティックサウンドに変わって行くのだが
それすらもメジャーデビュー以降の音源とは毛色が違うように思う。

miccoの歌声は今でこそ、優しげな声、元気で明るい声とクールな声とで使い分けるようになってますが
このアルバムは全面的にクール。格好良さを感じさせるような。
特に最後の曲「I'm free」に関してはギャップが凄い。なんというか洋楽チックだ。
ルーツを感じれる作りにもなっています。
  だから、今のmarbleが好きな人からすると明るさがちょっと足りないって思うかも。
しかし私としてはクールなmiccoの歌声も好きなため十分に楽しんで聴けた。統一感もあるし。

先ほども書いたが、前半の流れはシンプルなロックサウンドが中心になっている。
今でもギターが前に出てる曲はあるけど、これらの楽曲に関しては完全にバンドの音中心なため
とてもシンプルな音作り·アレンジになっていて。 シンプルだからこそ際立つ部分も感じられる。
「地球」や「紫陽花色の部屋」のフワッとした手触りや「paper plane」の弾けるような歌声、
「love there are no rules」のテンポの良いメロディなどストレートに魅力が伝わってくる曲が多い。
  そして後半からは歌声こそやや違うが今に通ずる手作り感あふれる音が詰まっている。
「風音」「wind thread on a spool」など心地よさが前面に出ている曲や
「旋律の彼方」「青の扉」など神秘的なイメージを感じさせる曲もあったり。個人的には「果実」のメロディーの練りこみが特に好き。いや、全曲良いんですけど。


正直な話、インディーズ時代の楽曲ということで今の音楽と比べてクオリティに差があるかな?って聴く前に思っていたが
それは大間違いだった。当時から彼女らはハイクオリティな音楽を作り続けていたのである。
リアルタイムで聴きたかったって思うくらいの。
 「虹色ハミング」「ひだま~ぶる」「手のひら」とどれもコンセプト·方向性が違うのに
どれも同じくらい素晴らしさを感じてしまう。純粋さも溢れている。marbleの良さがリスナーに伝わり、広がることを切望したい。本当に良い。

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